北海道大学において、医学部設置の翌年である1920(大正9)年9月に看護師教育が、次いで1921(大正10)年に助産師教育が、医学部内に設置された附属学校で開始されました。そして、1981(昭和56)年には、北海道大学医療技術短期大学部が設置されました。

 1983(昭和58)年に、鈴木重統先生(現 名誉教授)が北大医学部産婦人科教室から着任されました。鈴木先生は、周産期とリプロダクションにおける凝固線溶系・キニン系に関する研究で、多くの研究業績を残されドイツ止血血栓学会評議員に選出されました。先生は、「教官は臨床実習を通して自らの教育と研究を行うべきであろうし、また医療技術短期大学部はそれが出来る恵まれた環境であるといえよう。要は教官が研究能力と教育する能力をより高めるように望む。自分の研究能力を高めるように自ら努力する教授の姿をみれば、人材は育つであろうし、いずれ数年のうちに4年制をクリアして、その先を目標とすることもできるであろう」と退官時に北大産婦人科同門会誌に書かれています。

 そして2000(平成 12)年に、佐川正先生(現 名誉教授)が着任されました。先生は、「医師の立場だけでなく、看護の面からも患者や病気を見て研究を進め、それを教育や診療に役立てたい。研究はひとつの立場だけではなく、違った方向から見ると新しいアイデアが出てうまくいくと思う」と着任時に挨拶を述べられました。ちょうど2003(平成15)年に医学部保健学科が設置され4年制となり、2008(平成20)年には大学院保健科学院が設置されるという大きな変革の時期に任を果たされています。先生が主宰された「Maternal nursing 北大」では、「より良い助産師になるためは」をテーマに研究や教育が行われ、多くの優秀な医療人が輩出されました。一方で、北大医学部産婦人科時代から一貫して、乳房に関する診療と家族性腫瘍の研究を続けられ、その分野のパイオニアとして全国的に大きな役割を果たされています。