4 婦人科学:子宮体癌に関する予後因子の解析
子宮体癌は罹患率が増加しているとても重要な疾患です。わたしたちは種々の病理組織学的因子と予後との関連に関する研究を行ってまいりました。腹腔内に悪性細胞が存在するすなわち腹腔細胞診陽性となることが、予後不良因子とならないことを明らかにし(Ebina Y, et al. Int Surg. 82, 244-248, 1997)、その成果が子宮体がん治療ガイドラインの推奨の根拠とされました。
また,CA125値と組織核異形度の組み合わせによって,新たな傍大動脈リンパ節転移予測法を提唱しました(Ebina Y, et al. Acta Obstet Gynecol Scand. 81, 458-465, 2002).
一方、腫瘍のテロメレース活性が,病理組織学的因子,予後と関連性を有することも明らかにしました(Ebina Y, et al. Int J Cancer. 84, 529-532, 1999).