大学院修士課程 2024年3月修了 生田寿波さんの「不妊治療中の就労女性のストレス状況,対処法および求めているメンタルヘルスケア」論文が、原著として母性衛生にアクセプトされました。

「母性衛生」65 巻 4 号 (2025 年 1 月)に掲載予定です。

目的:不妊治療中の就労女性のストレス状況,対処法および医療職に求めているメンタルヘルスケアを明らかにする。

方法:日本産科婦人科学会の体外受精・胚移植に関する登録施設619件において,不妊治療を受ける18歳以上の就労女性を対象として,独自にオンライン調査を実施した。

結果:有効回答76部について分析した。対象者の76.3%が心理的ストレス状態にあった。「不妊治療の経済的負担」「不妊治療と仕事の両立」などがストレッサーとして挙げられ,「不妊であることがつらい」「不妊治療と仕事の両立が難しい」と感じる女性は心理的ストレス状態であった。心理的ストレス状態にある女性は自責のコーピングを多く用いる傾向があった。看護職に求めているメンタルヘルスケアは,不安・痛みへのケア,相談体制の充実などであった。

結論:不妊治療を受ける就労女性の多くが心理的ストレスを抱え、自責のコーピングを多用していた。不安や痛みのケアなど看護職への期待が大きかった。

キーワード:不妊治療,メンタルヘルスケア,就労女性,対処法,ストレスコーピング